みどりの森 ひふ科クリニック

みどりの森 ひふ科クリニック 〒160-0004 東京都新宿区四谷1-2-4 クニヤビル3F 皮膚科/皮膚科専門医(日本皮膚科学会認定) 03-3352-4100 JR四ツ谷駅前徒歩1分 ※予約制ではありません。

よく見られる皮膚疾患について

湿疹・皮膚炎

 皮膚に炎症が起きた状態で、紅斑(赤い斑点)、丘疹(ぶつぶつ)、小水疱(水ぶくれ)など、多様な状態を生じ、その経過も一定ではありません。
外的因子(薬剤、化学物質、花粉、ハウスダスト、細菌など)と内的因子(健康状態、皮脂分泌状態、発汗状態、アレルギーの有無など)が絡み合って生じていると考えられます。
 接触皮膚炎(かぶれ)、アトピー性皮膚炎、脂漏性皮膚炎、皮脂欠乏性湿疹(乾燥性湿疹)、手湿疹(手荒れ)、汗疹(あせも)、虫刺症(虫刺され)などのように、原因が明らかで固有の診断名がついているもののほか、原因が明らかでないものも数多くあります。

<アトピー性皮膚炎>

 先天的に皮膚バリア機能が低下し、多くはアトピー素因をもった状態に、後天的に様々な刺激因子が作用して、慢性の湿疹・皮膚炎病変を生じる疾患です。
 治療は、皮膚症状に対する外用療法が基本となります。つまり、皮膚のいい状態を保つことが治療の目標となります。強い炎症症状を抑えるためにステロイド外用剤を用いますが、病変の部位、程度や経過に応じて、外用剤の適応や強さを細かく調整していきます。外用剤として他には、保湿剤、免疫抑制剤なども使用します。特に保湿は、皮膚バリア機能を高め、症状の悪化を繰り返さないためには、とても大切なことです。
症状が改善していけば、保湿主体の外用療法を行います。
 また、強いかゆみによるかきこわしで症状が悪化してしまうのを防ぐため、抗アレルギー・ヒスタミン薬や漢方薬などを用いた内服療法も適宜、併用します。
 当院では、日本皮膚科学会「アトピー性皮膚炎診療ガイドライン」に基づいて治療を行っています。
外用剤の塗り方のほか、入浴時のポイントやスキンケア、日常生活上の注意点などについての指導も行っています。

<脂漏性皮膚炎>

 頭部や顔面、首、わきの下など、皮脂腺が発達している部位に生じる湿疹で、乳幼児や思春期以後の成人によく見られます。
いわゆる「ふけ症」もこの疾患です。皮脂が皮膚常在菌によって分解され生じた遊離脂肪酸が、皮膚に刺激を及ぼすことにより生じるとされています。
疲労やストレスでも悪化することがあります。
 慢性で再発性であるため、炎症時にはステロイド外用剤を用いた治療を行いますが、患部を清潔に保ち、生活リズムを整えることも、悪化予防のために重要です。また、抗真菌薬外用(原因であるとされる皮膚常在真菌の過剰増殖を抑制する)、保湿剤外用(皮膚バリア機能を高める)、ビタミン薬(ビタミンB2、B6)内服(皮膚の新陳代謝を促し、皮脂の分泌を抑える)を行います。

蕁麻疹

 典型的には、突然に、皮膚の灼熱感やかゆみを伴う紅斑(赤い斑点)や膨疹(わずかにもり上がった赤い斑、みみずばれ)が生じる状態です。
通常、数分から数時間以内におさまりますが、この状態を発作的に繰り返します。全身どこにでも発生しますが、重症化すると皮膚だけでなく粘膜にも生じ、咽頭部に生じた場合、嗄声(かすれ声)や呼吸困難などをきたすことがあります。
発症メカニズムの多くは、何らかの刺激を受けることにより皮膚血管やその周囲に存在する肥満細胞という細胞からヒスタミンなどの化学伝達物質が放出され、これが血管の透過性を上げ、皮膚の真皮層に浮腫が生じるというものです。
ほとんどの蕁麻疹は、4〜6週間以内に終息するもの(急性蕁麻疹)で、原因を一つに特定することはできないとされています。食物、薬物、温度変化、日光、疲労やストレスなどが原因となることもあります。
蕁麻疹=アレルギーと思う方が多いのですが、アレルギーの関与する蕁麻疹はむしろ少なく、検査をしても異常値が出ることはほとんどありません。
同様に、内臓が悪いのではないかという方も多いのですが、これもまず心配ありません。よって、蕁麻疹→即検査ということはありません。
ただし、慢性蕁麻疹(4〜6週間以上続くもの)の場合はごくまれに内科的疾患がかくれていることがあるので、血液検査をすることがあります。
治療は、抗アレルギー・ヒスタミン薬内服が基本となります。誘因が明らかな場合はその除去も必要です。経過によっては、血液検査も行います。

熱傷(やけど)および凍瘡(しもやけ)

 お湯や油などの熱、化学薬品、放射線などが原因で、皮膚組織が損傷されたものです。湯たんぽなどの低温熱源への長時間接触による低温熱傷、寒冷曝露による凍瘡も、同様の皮膚障害を生じます。
治療は、受傷初期は炎症の進行を抑制するための冷却(凍瘡では緩徐の加温)と消炎、鎮痛を行い、経過とともに損傷された皮膚を修復するための創傷処置を行います。感染予防も重要です。皮膚障害の深さが深い場合や重症感染を併発した場合には、外科的治療が必要となることもあります。

皮膚潰瘍(きず)

 皮膚の真皮層から皮下組織にまで達する組織損傷です。熱傷(やけど)やケガなどの外傷によるものから、血行障害(うっ滞性皮膚炎、動脈閉塞、糖尿病、血管炎、膠原病など)、感染症や悪性腫瘍などに引き続いて起こるものまで、さまざまあります。
当院では、創の状態に適した外用剤を使用し、感染予防に留意しながら、治療を行っています。

鶏眼(うおのめ)・胼胝(タコ)

 ともに足底に生じやすく、主として機械的刺激によって、限局性に角質が分厚くなった状態です。長時間にわたって同じ部位に力が加わっていると、 その刺激から皮膚を守ろうとして角質が厚く硬くなってくる反応により生じます。 鶏眼(うおのめ)は、厚くなった角質の中心が芯のようになって深部(皮膚の真皮層)へ侵入しているため、歩行時などあたると痛みを伴います。 特に痛みが強い場合、患部をかばおうとし、腰をいためたりすることもありますのでケアが重要です。  原因となる刺激を避け、角質を削ることにより治療します。削ることはほとんど痛みがありません。角質軟化剤(スピール膏など)を 使用することもありますが、皮膚の過剰なしん軟(ふやけること)に注意が必要です。また、間違えやすい疾患にウイルス性疣贅(後述)がありますので、 自己判断しないで診察をおすすめします。

ざ瘡(にきび)

 10〜30歳代までの青年期の男女の、顔面、前胸部、背部などに好発する、毛穴に一致して生じる炎症性丘疹(ぶつぶつ)です。思春期のニキビは、性ホルモンの働きが活発になり皮脂の分泌が増加してできますが、20歳代以降にできるニキビには、ストレスによるホルモンバランスの乱れ、不規則な生活、月経前、便秘、乾燥肌など、さまざまな原因があります。
まず、毛穴に角質が詰まり毛穴が閉塞したり皮脂の分泌量が増加したりすることにより、皮脂が毛穴の中にたまって面靤(コメド)ができます。
皮膚常在菌であるアクネ菌は、皮脂を好み酸素を嫌うため、発育に好都合な面靤の中で増殖します。毛穴の中で過剰に増殖したアクネ菌は、炎症を起こす物質を作ります。そして炎症が起こると、ニキビは赤くもり上がって紅色丘疹(あかいぶつぶつ)や膿疱(膿がたまったぶつぶつ)となります。
さらに炎症が拡大して進行すると、毛穴の壁が破壊され、皮下に嚢腫(膿のふくろ)や硬結(硬いもり上がり)ができます。
強い炎症の後には、凸凹した瘢痕(ニキビ痕)を残すことがあります。
治療は、症状に応じてさまざまな方法を用いて行います。規則正しい生活、バランスのとれた食事、外的刺激や化粧品を避ける、洗顔と保湿、便通など、日常生活の改善も重要です。
薬物療法としては、面靤が主体のときは、毛穴の詰まりを取り除く効果と抗炎症作用をもつ最近発売されたアダパレン(ディフェリン)外用、紅色丘疹や膿疱が主体のときは、アダパレンに加え、原因菌の増殖を抑える抗菌薬外用および内服を行います。また、皮膚の新陳代謝を促し皮脂の分泌を抑える目的で、ビタミン薬(ビタミンB2、B6)内服や、適宜、漢方薬も併用します。

皮膚感染症

 ウイルス、細菌、真菌、寄生虫などの病原微生物の侵入により生じます。皮膚感染症には、水痘(みずぼうそう)、麻疹(はしか)、風疹(おたふくかぜ)、伝染性紅斑(りんご病)、手足口病、ウイルス性疣贅(いぼ)、伝染性軟属腫(水いぼ)、伝染性膿痂疹(とびひ)、丹毒、蜂窩織炎、毛包炎、ひょう疽、白癬(みずむし)、カンジダ症、癜風、頭ジラミ症、性感染症(梅毒、AIDS、性器ヘルペスなど)など、さまざまあります。

<単純性疱疹(口唇ヘルペス、性器ヘルペス)>

 単純ヘルペスウイルスによる感染症で、全身のどこでも発生しえますが、口唇や陰部、手指に生じることが多く、口唇にできるものを口唇ヘルペス、陰部にできるものを性器ヘルペスと言います。初めての感染の場合は症状が強く、いったん体内に侵入したウイルスは症状が軽快しても消えることなく、神経の中に潜伏します。そして、風邪をひいた後や疲れがたまっているときなど、体の抵抗力が弱まるとウイルスは活発になり、再発を繰り返します。
口の周囲や陰部に、まず違和感を生じ、その後、浮腫性紅斑、小水疱(水ぶくれ)を形成します。ぴりぴりとした痛みを伴います。
まもなく、びらん(ただれ)や痂皮(かさぶた)を形成し、1週間程度で治癒します。個人差はありますが、年に何度も繰り返す場合もあります。
 治療は症状の程度に応じて、抗ウイルス薬の外用または内服を行います。
頻回に再発する性器ヘルペスには、抗ウイルス薬内服継続療法を行うこともあります。

<帯状疱疹>

 水痘・帯状疱疹ウイルスは初感染では水痘(みずぼうそう)を発症しますが、水痘治癒後もウイルスは神経節の中に潜伏している状態が続きます。
疲労やストレス、心労、老齢などにより免疫力が低下すると、神経節に潜伏感染していたウイルスが再活性化し、それにより生じるのが帯状疱疹です。
左右どちらか片側の一定の神経支配領域に一致した部位で、帯状に浮腫性紅斑(赤い斑点)や多数の小水疱(水ぶくれ)が生じます。
全身のどこでも発生しえますが、肋間神経領域(胸背部)が最も多く、ついで顔面に好発します。
前駆症状として、発疹出現の数日前から神経痛や知覚異常が起こることがあります。水疱はやがて破れてびらん(ただれ)や潰瘍(深めのきず)となり、痂皮(かさぶた)となって2〜3週間で治癒します。神経痛は発疹が出てから7〜10日後がピークであり、痛みの程度には個人差があります。
多くは皮疹の軽快とともに痛みも和らぎますが、数ヶ月〜数年続く場合もあります。その他、神経麻痺や視力低下などの後遺症を防ぐためにも、早めに診察を受け治療を開始する必要があります。
治療は、早期の抗ウイルス薬内服療法ですが、症状ができる部位やその程度、そのときの体調によっては、入院のもとでの点滴治療が必要となります。
痛みに対しては鎮痛薬、神経炎症状に対してはビタミンB12を使用します。安静・休養も重要です。

<ウイルス性疣贅(いぼ)>

 ヒト乳頭腫ウイルスというウイルスが皮膚に感染して起こります。皮膚表面の小さな傷から入りこみ、ゆっくりと大きくなります。
放置すると数も増えてきます。角化性病変で、手指や足底に生じることが多く、鶏眼(うおのめ)や胼胝(タコ)に類似しています。
治療は液体窒素(マイナス196℃)による冷凍療法が標準的な治療です。この方法はウイルスに感染した細胞を直接破壊する作用に加え、ウイルスに対する免疫を活性化します。治りにくい場合には、ヨクイニン内服、またビタミンD3剤外用も併用します。
また当院では、痛みをほとんど伴わない、モノクロロ酢酸を用いた治療も適宜行っています。

<伝染性軟属腫(水いぼ)>

 伝染性軟属腫ウイルスの皮膚感染によって疣贅(いぼ)を形成します。疣贅表面は平滑で光沢があります。ウイルスに対する抵抗力の弱い、小児の体幹や四肢に好発し、多くは乾燥肌や湿疹を伴っています。プールでの感染例もあります。
治療は、ピンセットでつまみ取るのが確実な方法ですが、処置時に強い痛みを伴うため、液体窒素による冷凍療法も行います。
かきこわしにより拡大するため、乾燥肌に対する保湿ケアや、湿疹を伴う場合はその治療は不可欠です。
スキンケアにより、小さいものは自然消退することもあります。

<伝染性膿痂疹(とびひ)>

 皮膚の角層下に黄色ブドウ球菌やレンサ球菌などの細菌感染が起こり、その毒素のために水疱(水ぶくれ)や痂皮(かさぶた)を形成し、 かきこわしや接触などにより拡大していく状態です。  原因菌の同定のためには、培養検査が有効です。治療は、抗生物質の外用および内服です。清潔を保ち、患部をガーゼ保護する、 タオルを専用にするなどして、病変の拡大を防ぐことも大切です。

<足白癬・爪白癬(みずむし)>

 真菌(カビ)の一種である皮膚糸状菌が、主として皮膚の角層に寄生して生じたもので、部位により足白癬・爪白癬(みずむし)、頭部白癬(しらくも)、体部白癬(ぜにたむし)、股部白癬(いんきん)などと呼ばれます。
足白癬では、足趾間のびらん(ただれ)、足底・足趾の小水疱(水ぶくれ)・表皮剥離(皮むけ)、足底・踵部の角質増殖(かさかさ)などを生じます。
炎症やかゆみの有無はさまざまです。びらん部から細菌の二次感染を起こすと、腫れたり痛みを伴ったりしてきます。
爪白癬では、爪の白濁、肥厚、変色などを生じます。自覚症状がないため放置されていることが多く、この場合、足白癬に菌を供給していることがあります。外用薬のみでは根治しにくく、抗真菌薬の内服が有効です。
検査は、皮膚片や水疱の一部、爪、毛などを採取し、顕微鏡で菌糸や胞子を確認します(症状からだけでは診断を確定することはできません)。
接触皮膚炎(かぶれ)や汗疱(湿疹の一種)など、白癬と間違えやすい疾患も多いので、正確な診断の上での治療が大切です。
治療は、基本的には抗真菌薬剤外用療法ですが、頭部など有毛部の白癬や難治例、角質増殖型の足および手白癬、爪白癬などでは、内服療法が必要です。
また、患部の清潔・乾燥を保つことも大切です。

乾癬

 炎症性角化症の一種で、根本的な原因は今のところ不明です。遺伝要因(体質)と環境要因が関与した多因子疾患と考えられています。
皮膚の表皮細胞の増殖が亢進し、表皮が角化し脱落する周期(ターンオーバー)が4〜7日と著しく短縮(通常は28日程度)します。
このため、厚い銀白色の鱗屑(うろこ状の皮膚片)を伴った紅斑(赤い斑点)が出現します。かゆみの有無には個人差があります。
乾癬は慢性に経過するため完治するのは難しい疾患です。治療は、対症療法によりいい状態を保っていくことが基本となります。
このため、ステロイド外用剤、ビタミンD3外用剤、保湿剤などを使用します。かゆみに対しては、抗アレルギー・ヒスタミン薬で対応します。
重症例には、免疫抑制剤、エトレチナート内服のほか、光線療法を行います。また最近、分子標的療法薬が乾癬に対しても保険適応されるようになりました。

その他

 当院では、以上にあげた代表的な皮膚疾患のほか、保険診療として、痒疹、皮膚掻痒症、薬疹、血管炎、膠原病、水疱症、角化症、皮膚腫瘍、脱毛症、巻き爪などの診断、治療を行っています。必要に応じて、専門医療機関への紹介も可能です。
花粉症に対する抗アレルギー・ヒスタミン薬(内服薬、点鼻・点眼薬)や漢方薬の処方、ご希望があればアレルギー検査(血液検査)も行っています。
また保険外診療として、男性型脱毛症に対するフィナステリド(プロペシア)の処方や、シミ(老人性色素斑、肝斑など)に対するハイドロキノン(美白外用剤)の取り扱いも行っています。

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